個人でWebサイトを運営するなら、独自ドメインの取得は必須です。一方で「独自ドメインの取得方法がわからない」という方は多いのではないでしょうか?
独自ドメインを取得する際は、ドメイン取得サービスを利用するのが一般的です。しかし、サービスの種類が多いため、どのサービスを利用すべきかもわかりません。
そこで本記事では、コストや使いやすさを基準に「個人向けドメイン取得サービス」のおすすめランキングを紹介します。また、独自ドメインのメリットや、サービスの選び方も解説しました。ぜひ最後まで読んでみてください。
ドメインとは?
ドメインは、インターネット上の住所のようなもので、Webサイトの識別情報のことです。
例えば「https://forcard.info/column/」であれば「forcard.info」の部分がドメインにあたります。
コンピューター上の通信においては「192.168.1.1」というようなIPアドレスで通信相手が特定されます。しかし、数字の羅列だけでは、私たち人間が覚えることができません。
そこで「forcard.info」などのアルファベットで、人間が判別できるようにしたのがドメインです。どのWebサイトにも必ずドメインが存在します。
トップレベルドメインとは?
トップレベルドメインはWebサイトのURLの中で、ドットの次の部分にくる「.com」や「.jp」のことです。
「https://forcard.info/」におけるトップレベルドメインは「.info」となります。
トップレベルドメインは、元々はその名称によって用途が異なっていました。「.com」は企業用で、「.info」は情報サイト用として用いられていたのです。しかし現在は、用途を限定することがほとんどなく、基本的に自由に設定できます。
ただし「.co.jp」や「.or.jp」などのトップレベルドメインは、取得条件が定められているため、注意が必要です。
サブドメインとは?
サブドメインは、ドメインを管理する上で用途で区切るために用いられるドメインのことです。「https://shop.nijisanji.jp」であれば「shop」の部分がサブドメインとなります。
サブドメインを設置すると、別のドメインとして取り扱えるようになるのがメリットです。ホームページをWordPressで運営しつつ、「shop」のサブドメインはShopifyで運営する、といった使い分けが可能になります。
同じドメイン内で複数のWebサイト運営ツールを利用したい場合は、サブドメインでドメインを分割するのがいいでしょう。
無料ドメインと有料ドメインの違い
ドメインには、大きく分けて無料ドメインと有料ドメインの2種類があります。
無料ドメインは共有ドメインのこと
一般的に無料ドメインと呼ばれているのは、共有ドメインのことです。
共有ドメインは、無料ブログやWebサイト制作サービスに登録した際に配布されるドメインです。
ECサイト作成サービスのBASEでは、登録者に「https://〇〇〇.base.in/」という共有ドメインが配布されます。これは「base.in」という独自ドメインに内包されたドメインで、〇〇〇の部分に独自の文字列を記述できる仕組みです。
この場合、あくまでもBASEがドメインを保有していることになるため、仮に「base.in」が閉鎖された場合、共有ドメインも閉鎖されてしまいます。
有料ドメインは世界に1つしかない
一方で、ドメイン取得サービスから購入する有料ドメインは、一般的に「独自ドメイン」と呼ばれます。
独自ドメインは、世界で1つだけ存在するドメインのことです。
先ほども解説した通り、ドメインはインターネット上の住所のことで、コンピュータ上では識別子として取り扱われます。同じドメインが2つ以上あると識別できなくなるため、ドメインは世界に1つしか存在しないのです。
独自ドメインを使うメリット
独自ドメインを使うメリットとしては、以下の5つが挙げられます。
- 差別化できる
- SEO対策で有効
- プラットフォームに依存しなくていい
- 信用度が上がる
- メールアドレスを作れる
それぞれ詳しく解説していきます。
ブランディングで差別化できる
独自ドメインは世界で1つしか存在せず、独自の文字列を記述できるので、差別化に繋がります。
実際に、色々なWebサイトのURLを見てみてください。どのURLも、サービスや企業にちなんだドメインを設定しています。
世界一の大富豪の1人であるイーロン・マスクも、EV製造企業・テスラのドメイン「tesla.com」を取得するためだけに、1,000万ドル(約15億円)費やしたと言われています。
商品やサービスに繋がる独自ドメインの取得は、ビジネスに欠かせません。
SEO対策で有効
独自ドメインはSEO対策でも有効です。
SEOとは「検索エンジン最適化」のことで、Webサイトを検索順位上位に表示させるための取り組みのことを指します。
Googleのアルゴリズム上でも「ドメイン」や「URL」によって識別されるため、独自ドメインを使うことが必須となります。
また、基本的に検索順位上位に同じドメインが複数表示されることはありません。そのため、同じ共有ドメインを利用している別の誰かが同じキーワードで記事を執筆した場合、どちらか1つの記事しか上位表示されません。
検索順位上位に表示できるかどうかは、そのWebサイトの成約数にも大きな影響を与えます。
SEO対策を有利に進めたいのであれば、独自ドメインを取得するようにしましょう。
プラットフォームに依存しなくていい
独自ドメインを取得することで、プラットフォームへの依存を防げます。
ECサイト制作サービスのBASEや、無料ブログサービスのnoteは、無料で始められるのが大きなメリットです。しかし、仮にBASEやnoteがサービスを終了した場合、これまで制作したコンテンツが全て消失する恐れがあります。
一方で独自ドメインは、取得者が破棄しない限りは永遠に残り続けるものです。プラットフォームへの依存を防げるため、リスク回避に繋がります。
信用度が上がる
独自ドメインを取得することで、信頼を得やすくなります。なぜならWebサイトのURLに個人名やサービス名を記述できるからです。
昨今、ショートメッセージやスパムメールが一般化しており、多くの人が「変なURL」を見極められるようになっています。その中で、独自ドメインを取得していないと「この企業は本当に大丈夫なのか?」と疑念の目を向けられる可能性があります。
一方で独自ドメインであれば、自分にまつわるドメイン名を作成できるため、信用度が上がります。
例えば、個人のポートフォリオサイトであれば、自身のフルネームを入れたドメインを取得することで、十分な信用が得られるでしょう。
また、信用度という点では「.com」や「.jp」などの有名なトップレベルドメインを取得できると安心です。
メールアドレスを作れる
独自ドメインは、WebサイトのURLだけでなくメールアドレスにも使うことができます。
普段、あなたはどのようなメールアドレスを利用しているでしょうか。一般的には以下のメールアドレスを利用することがほとんどだと思います。
- ×××@gmail.com
- ×××@icloud.com
- ×××@yahoo.co.jp
- ×××@outlook.com
- ×××@ezweb.ne.jp
- ×××@i.softbank.jp
- ×××@docomo.ne.jp
上4つはメールサービス各社が無料で提供するフリーメール、下3つが大手キャリア企業が提供するキャリアメールです。
これらのメールアドレスでも一般的なメール機能は利用可能で、不自由することはありません。しかし、もしビジネスで利用するのであれば、相手に信用してもらいやすい独自ドメインでメールアドレスを作るのがおすすめです。
また、独自ドメインを用いたメールアドレスは複数制作可能なので、用途に合わせた運用も可能になります。
個人向け独自ドメイン取得サービスの選び方
ここでは、個人向け独自ドメイン取得サービスの選び方を解説していきます。
個人向けとは言え、1度取得したドメインを変更することは難しいため、十分に比較検討した上で、独自ドメイン取得サービスを選ぶ必要があります。
個人向け独自ドメイン取得サービスの選び方は以下の通りです。
- 費用が安いサービスを選ぶ
- Whois情報公開代行に対応しているサービスを選ぶ
- 取得したいドメインがあるかで選ぶ
- レンタルサーバーとの連携に対応しているかで選ぶ
それぞれ詳しく解説していきます。
費用が安いサービスを選ぶ
まずは費用に注目して選ぶといいでしょう。同じドメインを取得するのであれば、料金が安い方がいいからです。
一般的に独自ドメインに関わる費用としては「取得費用」と「更新費用」が挙げられます。
取得費用は取得時のみ払う料金なのに対し、更新費用は毎年払い続ける料金です。サービスによって費用が異なる上、キャンペーンによって取得費用が0円になるケースも珍しくありません。
実際に費用でサービスを選ぶ際は、長期的に大きな差になりやすい更新費用に注目するのがいいでしょう。
Whois情報公開代行に対応しているサービスを選ぶ
独自ドメインを取得する際は、Whois情報公開代行に対応しているサービスを選ぶようにしましょう。
Whois情報とは、ドメイン登録者が誰なのかを判別するための情報のことです。そのため、特に何もしないままドメインを取得すると、取得者の氏名・メールアドレス・住所などの個人情報が公開されてしまいます。
そこで、Whois情報公開代行の出番です。Whois情報公開代行に対応しているサービスは、連絡先をドメイン管理サービスの情報に置き換えるため、個人情報が公開されることはありません。
ただし、企業ドメインである「.co.jp」は企業情報をWhoisに提供する必要があるため、マイクロ法人を設立している個人は注意が必要です。
取得したいドメインがあるかどうかで選ぶ
取得したいドメインがあるかどうかで選ぶのもいいでしょう。
まず前提として、ほとんどの独自ドメイン取得サービスでは「.com」や「.jp」などの主要ドメインは取得可能です。
一方で、マニアックなドメインや海外ドメインに関しては、サービスによって取得できる範囲が異なります。
「.comじゃなくてもいいからどうしても〇〇をドメインにしたい」という場合は、マニアックなドメインを取得することもあるでしょう。
サービスによって取得できるドメインが異なるため、しっかり比較することが大切です。
レンタルサーバーとの連携に対応しているかで選ぶ
レンタルサーバーとの連携に対応しているかで選ぶのもいいでしょう。
特に、WordPressでWebサイトを開設する場合は、独自ドメインに加えて、レンタルサーバーも契約することがほとんどです。独自ドメインとレンタルサーバーの運営企業を揃えておけば、効率的に管理できるようになります。
例えば、Xserverはドメイン取得サービスだけでなく、レンタルサーバーサービスも提供しています。
お手軽にWebサイトを解説したいのであれば、レンタルサーバーも提供しているドメイン取得サービスを選ぶといいでしょう。
個人向けドメイン取得サービスおすすめランキング5選!
個人向けドメイン取得サービスのおすすめランキングは以下の通りです。
- お名前.com
- Xserverドメイン
- ムームードメイン
- スタードメイン
- バリュードメイン
それぞれ詳しく解説していきます。
1位:お名前.com
運営会社 | GMOインターネットグループ株式会社 |
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設立年 | 1991年 |
会社所在地 | 東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー |
電話番号 | 03-5456-2555 |
料金相場 | .com:0円〜 .jp:330円〜 .net:0円〜 |
お名前.comは、国内シェアNo.1のドメイン取得サービスです。620種類以上のドメインを取得可能で、マニアックなドメインにも対応しています。
また、ドメイン取得だけでなく、中古ドメインの購入、レンタルサーバー、メールサービスなども提供しているため、お名前.comで一括管理できるのも強みです。
キャンペーンも積極的に開催されており、2024年10月時点では、レンタルサーバーとドメインの同時申し込みで、対象ドメインを永久無料で取得できます。
2位:Xserverドメイン
運営会社 | エックスサーバー株式会社 |
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設立年 | 2003年 |
会社所在地 | 大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪タワーA32F |
電話番号 | 06-6292-8811 |
料金相場 | .com:1円〜 .jp:1円〜 .net:1円〜 |
Xserverドメインは、レンタルサーバーで国内シェアNo.1のXserverが提供するドメイン取得サービスです。
人気ドメインの「.com」や「.net」を1円から取得可能で、サービス維持調整費も発生しないため、他社サービスに比べてランニングコストが小さいのが特徴となっています。
また、コストパフォーマンスに優れたXserverのレンタルサーバーの一括で申し込めるのが大きなメリットです。
3位:ムームードメイン
運営会社 | GMOペパボ株式会社 |
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設立年 | 2003年 |
会社所在地 | 東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー |
電話番号 | 03-5456-2622 |
料金相場 | .com:799円〜 .jp:2,035円〜 .net:1,848円〜 |
ムームードメインは、Webサイト制作のサポートに強いドメイン取得サービスです。
「.com」などの取得価格は高めですが、レンタルサーバーとの同時申し込みで、ドメインの取得費用と更新費用が0円になります。
また、ムームードメインでは、Webサイト制作のサポート体制が充実しているのが特徴です。
- WordPress作成
- オンラインショップ作成
- NotionでのWebサイト作成
4位:スタードメイン
運営会社 | ネットオウル株式会社 |
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設立年 | 2009年 |
会社所在地 | 京都市中京区河原町通三条上る下丸屋町403番地 FISビル |
電話番号 | 075-256-8553 |
料金相場 | .com:980円〜 .jp:1,280円〜 .net:1,100円〜 |
スタードメインは、独自ドメインのWebサイトをドメイン代だけで運営できるのが特徴のドメイン取得サービスです。
一般的に、独自ドメインでWebサイトを開設するには、ドメイン代だけでなくレンタルーサーバー代も必要になります。しかしスタードメインでは、ドメインを契約するだけで高機能サーバーが利用できるため、より安価でWebサイトを運営できます。
また、「.jp」ドメインの更新費用が相場より安いのも特徴です。
5位:バリュードメイン
運営会社 | GMOデジロック株式会社 |
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設立年 | 2001年 |
会社所在地 | 大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪 タワーB 23階 |
電話番号 | 06-6241-6585 |
料金相場 | .com:999円〜 .jp:2,035円〜 .net:1,890円〜 |
バリュードメインは運用実績20年以上の老舗のドメイン取得サービスです。これまでの登録実績は680万件以上で、登録ユーザー数は65万人を超えています。
また、レンタルサーバーとの同時申し込みで、ドメイン料金が実質0円になるキャンペーンも実施しています。
海外ドメインも取り扱っているため、海外事業を始めたい人にもおすすめです。
個人におすすめのドメインの種類
では具体的に、個人はどのような独自ドメインを取得すればいいのでしょうか?
ここでは個人におすすめのドメインの種類について解説していきます。
トップレベルドメインの種類と費用
まずはトップレベルドメインの種類と費用を見ていきましょう。ここではXserverを参照にして、トップレベルドメインを紹介していきます。
トップレベルドメイン | 取得費用 | 更新費用 |
.com | 1円 | 1,602円 |
.net | 1円 | 1,878円 |
(ローマ字).jp | 350円 | 3,102円 |
(日本語).jp | 1円 | 1,298円 |
.blog | 1円 | 3,820円 |
.store | 328円 | 7,381円 |
.xyz | 1円 | 2,029円 |
.info | 308円 | 2,029円 |
.site | 99円 | 4,908円 |
このようにトップレベルドメインによって、取得費用と更新費用は大きく異なります。
おすすめの独自ドメインは『jp』か『com』
個人におすすめの独自ドメインは「.jp」と「.com」です。
どちらも極めて知名度の高いドメインで、マニアックなドメインに比べて取得費用と更新費用が少ないのも大きなメリットです。
ただし、どちらも人気があるドメインなので、早めに取得しておくのがいいでしょう。
個人向けドメインサービスおすすめまとめ
それでは本記事をまとめていきます。
- ドメインはインターネット上の住所のようなもの
- Webサイトを設立する際は、個人でも独自ドメインを取得した方がいい
- 個人におすすめのドメインは「.com」と「.jp」
ビジネス目的でWebサイトを設立する際は、個人でも独自ドメインを取得した方がメリットが多いです。
「自分だけのドメイン」は、なんだか特別なことのように感じられますが、実際はそこまでの費用が発生しません。サービスによっては、ドメインを永久無料で取得できる場合もあります。
Webサイトを設立する際は、ぜひ独自ドメインを取得してみてください!